<結果発表>
苫東インダストリアルパークフォトコンテスト2023にご応募頂いた皆様、またご後援・ご協賛、告知等にご協力頂きました皆様、
誠にありがとうございました。
第19回目を迎えた今回は、道内外の70名から359点の応募がございました。
令和5年10月24日(火)に厳正な審査によってグランプリ・社長賞・GX賞・金賞・銀賞を各1点、優秀賞10点、優秀賞(学生の部)5点、
スマートフォン部門2点、計22点を選出いたしました。
<審査員講評> 水越 武 氏
いま世界中でひどいことがたくさん起きていますし、価値観も交差する時代に、審査をすることの苦しみを感じながらの仕事となりました。
昨年と比較し、今年は応募者、作品点数ともに増えました。その要因として、一つはコロナ禍の影響から脱したことです。もう一つ考えられるのは、今まで四つ切りサイズのみであったのが、
今回から家庭用のプリンターでも印刷できるA4サイズでの応募が可能となったことが大きかったと思われます。いずれにしても大変喜ばしいことでした。
毎回のことですがグランプリの決定には悩みます。特に今年の金子道雄さんは、昨年も『接岸準備』でグランプリに選ばれていて、続けては避けたいとの気持ちが強くありました。
しかし撮影対象や視点が異なり、類型化がまったく見られなかったのが決め手となりました。
来年もこのコンテストの応募者、作品点数がますます増えることを、それとともに上位入賞の作品の質が少しずつでも上って行くことを期待したいと思います。
<第19回 苫東インダストリアルパーク フォトコンテスト2023 受賞作品>
<グランプリ>
『森のささやき』 金子 道雄 様
<講評>
豊かな自然が息づく混沌とした森の中で、このような森のささやきを聴き取ることは大変なことです。
その小さな声を、森の中の色調、画面構成などによって的確に捉えています。完璧とも言える素晴らしい作品です。
また森の中の光もキノコを通して伝わってきてリアリティがあります。
工業団地の中にこのような古い巨木が存在し、キノコが輝くようにたくさん見られるということは、原始の自然が保たれている証です。
これは本当に驚くべきことです。
今年のキャプションも実に見事で感服いたしました。
<社長賞>
『屋上展望』 三戸部 悦郎 様
<講評>
人間はCO2を地球の大気に加えてきました。
それによって気候変動が起き、それを抑えようとする試みの一つにバイオマス発電所があります。
苫東の地域内にその発電所が建設中です。
清潔感ある青い明るい色調で構成した三戸部さんの色彩感覚は、非凡なものがあると思われます。
また線や面の構成にも独特の捉え方があります。フレーミングも斬新で、印象深い作品になっています。
<GX賞>
『夕暮れのソーラーパーク』 青木 誠 様
<講評>
新しく設けられた賞です。
一生を通して真摯に自然と向き合い、環境問題に心を痛めてきた私には、大変嬉しい賞の設定でした。
太陽光パネルと、その電気が遠くに送られて行く高圧線と、美しい光を捉えた青木さんのこの作品、人工的な被写体であるのに情感を逆撫でしてくることはない、不思議です。
明るい未来への希望を託したような写真で、この賞の最初の受賞作品に相応しいと思われます。
<金賞>
『威風堂々』 河内 俊介 様
<講評>
たくさん応募されてくる作品から、プリント技術や画面構成などがあるレベル以下のものをまず外します。
その段階で60%の作品が外れます。
この時点で印象の強い上位入賞の2、3点の作品が自分の中では決まってきます。
完成度の高い縦位置の構図の河内さんの作品が上がってきました。
画面を十二分に活かした、無駄のない大きなスケール感での構成、なかなかのテクニシャンです。
右側下部の半月もこの作品のポイントになっています。
<銀賞>
『Jファーム』 松下 周司 様
<講評>
夕陽の時間帯に「Jファーム」の温室が、遠くの雲とともに赤く、美しく輝いています。
人工の光と自然光との区別がしっかりつかないような面白さがある作品です。
視点、意識、感覚に、いままで無かった新しさが見られました。
次に続く作品を期待します。
<優秀賞>
『Energy Flow』 河内 俊介 様
『プロフェッショナル』 吉村 登美子 様
『母と一緒に』 吉村 登美子 様
『満天の展望台』 増井 道英 様
『命の輝き』 増井 道英 様
『女の子砂遊び』 太田 智 様
『夜の海浜公園にて』 平岡 清 様
『お出まし(エゾユキウサギ)』 後藤 千代子 様
『森の水鏡』 齊藤 修成 様
『美しきハンター』 大場 宏道 様
<優秀賞(学生)>
『4番扉へ』 鈴木 夢菜 様
『自然と飛躍』 太田 茉那 様
『コンテナを積みに出発進行!』 舘洞 華凜 様
『空と海の間』 松原 心愛 様
『あの瞳の先』 南 虎月 様
<スマートフォン部門>
スマートフォン部門 神保 みゆ 様
スマートフォン部門 二村 将平 様