<結果発表>
苫東インダストリアルパークフォトコンテスト2024にご応募頂いた皆様、またご後援・ご協賛、告知等にご協力頂きました皆様、誠にありがとう
ございました。
第20回目を迎えた今回は、道内外の47名から249点の応募がございました。
令和6年10月22日(火)に厳正な審査によってグランプリ・第20回記念賞・GX賞・金賞・銀賞を各1点、優秀賞10点、優秀賞(学生の部)5点、
計20点を選出いたしました。
<審査員講評> 水越 武 氏
私は山や動植物の魅力に取り憑かれ、自然とどう関わり合って生きるかに人生を捧げてきました。
豊かな自然環境の中の工業団地をスローガンに掲げる企業とは、根本的な考え方(理念)が近い、と気持ちよく仕事をさせていただき
ました。
コンテストの審査員として、応募作品の一点一点に丁寧に目を通し、真摯に向き合い、全力で当たって14年になります。
今回が最後かと考えると、無念の思いと同時に寂しさがあります。
3、4年前から新しく応募する人の参入が減り、作品点数の減少や図柄の類型化など、気になることもありました。
苫東の敷地内という限定があるとはいえ、まだまだ撮影対象は無限にあり、新しい視点の面白い作品が生まれて来るはずでした。
それを今年の上位入賞の作品が証明しています。
このフォトコンテストで出会えた皆様に心から感謝いたします。
<第20回 苫東インダストリアルパーク フォトコンテスト2024 受賞作品>
<グランプリ>
『月光にゴジラ映える』陶 隆俊 様
<講評>
陶隆俊さんの『月光にゴジラ映える』は大変印象が強い、力を持った写真で、審査の初めの段階で私や他の審査員の支持を集めました。
画面構成や、完璧とも言える光の活かし方、色調を整える、など技術的な面では抜群です。
ただ過去の類型的な印象を持つ作品が頭に浮かんできました。
しかしそんなことを差し引いても実に見事な作品です。
<第20回記念賞>
『日没』松下 周司 様
<講評>
『日没』だけでなく、松下周司さんのこれ以外の作品にも同じことが言えますが、意識的に少し上下に、または横にずらすなど、
今までこのコンテストにはなかったテクニックを使い、他では見られない独特の印象を持つ世界を創造しています。
画面構成力は的確です。
空などをよく見ると、パソコンの中でのレタッチの段階で手を加えたものだと思われます。
これからはこのような作品が多くなってくることでしょう。
<GX賞>
『建設の槌音』三戸部 悦郎 様
<講評>
この作品がiPhone 15 Pro Maxで撮影された写真であると知って、私は本当に驚き、新しい時代が来たと感服いたしました。
また三戸部悦郎さんの前年(2023)の『屋上展望』などを見ても、青い明るい色調など色彩感覚や、線や面の構成に清潔感があり、
作者の好みがストレートに伝わってきます。
カメラと違ってiPhoneによる撮影と関連しているのか、三戸部さんの個性なのか、考えてしまいます。
いずれにしても見事な作品です。
<金賞>
『孤高の牡鹿』青木 誠 様
<講評>
丘の上の牡のエゾシカ。雲の切れ目から顔を出した月。シャッターチャンスが勝負の写真です。
見ていて心和む平和な世界、何か温もりが伝わって来る作品です。
こんな自然環境が工業団地に中にあるという事実が素晴らしいです。
本当の自然がまだ残されていることを青木誠さんがしっかりと見せてくれました。
<銀賞>
『大地の上に』佐々木 歩 様
<講評>
超広角レンズは私はあまり好きではありませんでした。
その理由は、広角レンズ特有の歪曲収差の歪みが目立ち、違和感があることによります。
佐々木歩さんの『大地の上に』はその歪み、地平線が円くなる癖を逆手に取って、それを活かして作品に仕上げられた。
それ以外にも斜光線を活かす偏光レンズを使用するなど、なかなか芸が細かく、努力されています。
画面構成も色調も、今までこのコンテストには無いものでした。
<優秀賞>
『工業地帯を往く』四谷 博幸 様
『晴天の新工場』四谷 博幸 様
『魚GETだぜ!!』大場 宏道 様
『静寂の流れ』吉村 剛 様
『キラキラ夏色』陶 隆俊 様
『頑張る日高線』西尾 茂 様
『シルエット』金子 道雄 様
『月あかり』加賀谷 茂 様
『秋高し』三戸部 悦郎 様
『工場』松下 周司 様
<優秀賞(学生)>
『自然の中の違い』南 彪月 様
『工場の上のわたあめ』加納 拓空 様
『海の物流』北川 明龍 様
『見える景色』村上 りお 様
『港を感じて』山本 恵麻 様